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GUIDE

修理品管理とは?紙の台帳・Excel・専用システムの比較と、修理店の選び方

修理品管理とは、お預かりした品物を、受付からお渡しまで「取り違えず、忘れず、あとから説明できる」状態に保つことです。このページでは、記録する項目、よくある失敗、紙・Excel・専用システムの違い、件数ごとの選び方を、修理店の現場の言葉でまとめました。無料のExcelテンプレートも配布しています。

公開日 2026年9月8日 ・ 執筆 リペアカルテ(楽器修理の現場から生まれた修理品管理システム)

1. 修理品管理で記録する項目

道具が紙でもExcelでもシステムでも、記録する項目は変わりません。最低限これだけあれば、取り違えと連絡忘れはほぼ防げます。

項目何のために書くか
受付番号通し番号。お預かりタグと控えに同じ番号を書く。取り違えを防ぐ一番の基本
受付日お預かりした日。納期の起点になる
お客様の名前・電話番号連絡先。電話番号で過去の修理を探せるようにしておく
品目・品名・特徴「エレキギター/ストラトタイプ 黒」のように、他の預かり品と見分けがつく書き方で
症状・ご要望お客様の言葉のまま。「音が出ない」「かかとが片減り」
お預かり時の状態キズ・欠品・付属品。お返しのときに揉めないための記録
見積金額と承認日いくらで、いつお客様が承認したか。空欄なら「返事待ち」
納期(予定)お客様に伝えた仕上がり予定日
状態お預かり中 → 見積もり済み → 修理中 → 作業完了 → ご連絡済み → お渡し済み
作業内容・部品何をしたか、何を使ったか。次回の来店で「前回はここを直しました」と言える
担当誰が作業したか。複数人のお店では必須
お渡し日・会計いつ渡して、いくら受け取ったか。売上の集計はここから

一番効くのは「受付番号」です。台帳と品物と控えに同じ番号があるだけで、取り違えはほぼ起きなくなります。

2. よくある失敗と、その原因

修理店で起きる困りごとは、だいたいこの5つに収まります。どれも道具の問題ではなく、台帳に「その欄が無い」ことが原因です。

取り違え

同じ品目を複数預かると、控えの紙だけでは誰の物か追えなくなる。受付番号を品物にも付けることで防げる。

連絡忘れ

仕上がったのに連絡を忘れ、品物が棚に残り続ける。「作業完了(未連絡)」という状態を台帳に持ち、その行を毎朝見るだけで減る。

承認待ちで止まる

見積もりを電話で伝えて折り返しを待つ間、作業に入れない。承認日の欄を作り、空欄の行に翌日もう一度連絡する。

履歴が残らない

お渡し済みの伝票を捨てると、次の来店で「前回どこを直したか」を聞き直すことになる。台帳の行は消さずに残す。

伝票が見つからない

紙の伝票は「作業中の品物の近く」に置かれて散らばる。台帳は1か所にまとめ、伝票は番号だけで引けるようにする。

3. 紙の台帳・Excel・専用システムの比較

それぞれに向き不向きがあります。「今のお店で一番手間がかかっている行」を見て選ぶのが早いです。

紙の台帳Excel・スプレッドシート専用システム
費用ノート代のみ無料(Excel・Googleスプレッドシート)無料〜月数千円
始めやすさ今日から今日から(テンプレートがあれば)登録して当日から
取り違え防止番号を手書き番号を手書き+検索で探せる番号・タグを自動発行
お客様への連絡電話電話(台帳を見ながら)状態を変えると自動でLINE・メール
見積もりの承認電話で口頭電話で口頭お客様がスマホでワンタップ
履歴の検索ページをめくる電話番号で検索お客様ごとに自動でまとまる
複数人での利用1冊を回す同時編集は苦手(スプレッドシートなら可)全員が同じ画面
スマホ・タブレット×△(見づらい)
売上の集計手計算関数で可能自動

紙とExcelの差は「探せるかどうか」、Excelとシステムの差は「連絡を自分でするかどうか」です。

4. 件数別の選び方

1

月10件まで

紙の台帳かExcelで足ります。大事なのは道具より「受付番号を品物に付ける」「状態の欄を持つ」の2つです。

2

月10〜30件

Excelが向いています。電話番号で履歴を引けるようになり、状態で絞り込めば手元にある品物だけを見られます。連絡は電話のままなので、ここが一番の手間になります。

3

月30件以上、またはスタッフが2人以上

連絡と履歴を自動で残す専用システムの方が手が減ります。目安は「見積もりの承認と完了の連絡を、毎日電話でしている」状態になったら、です。

5. 無料の修理品管理台帳(Excelテンプレート)

上の項目をそのまま列にした台帳です。「状態」は一覧から選ぶ形にしてあり、お渡し済みの行は灰色、返事待ちの行は黄色に変わります。電話番号で検索すれば、同じお客様の過去の修理が出てきます。

修理品管理台帳.xlsxExcel 2016以降・Googleスプレッドシート対応。記入例3行入り。改変・社内配布は自由です。
テンプレートをダウンロード
  • 受付のたびに1行足し、受付番号をお預かりタグにも書きます。
  • 見積もりを伝えたら「見積承認日」を入れます。空欄の行が返事待ちです。
  • 作業が終わったら状態を「作業完了(未連絡)」にし、連絡したら「ご連絡済み」へ。
  • お渡し済みの行は消さずに残します。それが履歴になります。

この台帳は、リペアカルテにそのまま取り込めます(設定 → 受付・案件 → 台帳から取り込む)。あとでシステムに移るときも、入力し直しはありません。

6. 専用システムを使う場合

月30件を超えたり、スタッフが2人以上になったりすると、台帳そのものより「お客様への連絡」と「履歴の検索」に時間を取られるようになります。専用システムはその2つを自動にするための道具です。

リペアカルテは、楽器修理の現場で使うために作られた修理品管理システムです。受付のカルテ、見積もりの承認、進捗のLINE・メール通知、お客様ごとの履歴、レジ連携までをブラウザだけで行えます。フリープランは月100件まで無料で、クレジットカードの登録は不要です。

業種ごとの使い方はこちら。

7. よくある質問

修理品管理と顧客管理は何が違いますか?

修理品管理は「今、お預かりしている品物」を追う仕組み、顧客管理は「お客様ごとの履歴」を残す仕組みです。修理店では両方が同じ台帳から生まれるので、電話番号を軸に1つにまとめると手間が半分になります。

紙の伝票をやめるとき、過去の分も入力し直す必要はありますか?

ありません。次の受付から新しい台帳に書き始めれば十分です。過去の伝票は箱に入れて番号順に残しておき、必要なときだけ引きます。

Excelのテンプレートは自由に使えますか?

はい。このページで配布している修理品管理台帳は、改変も社内配布も自由です。Googleスプレッドシートに取り込んでも使えます。

修理品管理システムは楽器店以外でも使えますか?

使えます。記録する項目は業種が変わってもほぼ同じです。時計、靴、カバン、自転車、洋服のお直し、スマホ、カメラ、家電、家具、メガネなど、品物を預かって直すお店なら同じ考え方が当てはまります。

お客様への連絡をLINEでしたい場合、何が必要ですか?

LINE公式アカウント(無料)と、それに連携できる修理品管理システムが必要です。お客様には友だち追加をしてもらうだけで、見積もりの承認や完了の連絡が届くようになります。LINEを使わないお客様にはメールで送る仕組みを選ぶと取りこぼしがありません。