丈直しからサイズ直し、ファスナー交換まで。1着ごとの寸法と仕上げの指示をカルテに残し、仕上がりの連絡はLINEやメールで自動に。「前回と同じで」と言われたら、前回の寸法をすぐに出せます。受付で書き漏れやすいことの解説と、印刷して使えるお直し受付票(PDF)も載せています。
お直しは、受付で決めることの多い仕事です。とくに丈やサイズのお直しは、壊れた所を元に戻すのではなく、お客様の体と好みに合わせて「どこまで」を決めるからです。そして、受付で決めたことが紙に正しく残っていないと、食い違いは仕上がってから見つかります。
ここでは、お直しの受付で書き漏れやすいことを、受付の順番に並べました。紙の伝票でも、Excelでも、そのまま使えます。いちばん下に、印刷して使える「お直し受付票」を付けています。
伝票に「丈 76」とだけあると、作業する人は手が止まります。仕上がりの股下を76cmにするのか、それともお客様が「今は76cm」と言った長さなのか。これが「ウエスト 2」や「袖 1.5」になると、詰めるのか出すのかさえ読み取れません。書いた本人なら分かっても、翌週に作業する人や、半年後に同じお客様が来たときの自分には分かりません。
品物パンツ(紺)
内容丈 76 シングル
メモ革靴
品物スーツのパンツ(紺)
内容裾の丈直し
寸法仕上がり股下 76.0cm
測り方ピン当日の革靴を履いて
仕上げシングル・ミシンまつり
作業する人が、だれでも同じ仕上がりにできる
寸法を書くときは、数字のほかに3つを添えます。
| 測り方 | どういうときか・気をつけること |
|---|---|
| ピン | 試着してもらい、仕上がりの位置にピンを打つ。いちばん確実ですが、合わせる靴を履いているかで長さが変わります。 |
| 試着 | ピンは打たず、試着した姿を見て決める。ウエストや身幅のように、着て動いたときの余裕を見たいときに。 |
| 見本の服 | 「手持ちのこのパンツと同じに」。見本をお預かりするか、見本の寸法をその場で測って書きます。 |
| ご申告 | お客様が自分で測った数字。どこからどこまで測ったかが分からないことがあるので、店で測ったものと区別して残します。 |
寸法の言葉は、店や人によって少しずつ指すところが違います。たとえば袖は、肩の先から袖口までの「袖丈」と、背中の中心から肩を通って袖口までの「裄丈(ゆきたけ)」があり、同じ服でも数字が大きく変わります。ジャケットの着丈は、ふつう背中側の襟の付け根から裾まで測ります。
図は一例です。大事なのは、店の中で同じ言葉が同じ場所を指していること。測り方を一度決めて受付票の図に書いておけば、新しく入った人も迷いません。
「シングルで」「ダブルで」は通じても、ダブルの幅や、ジーンズの裾の風合いをどう残すかは、言葉だけだと受け取り方がずれます。店にある仕上げの見本(なければ写真)を指さしてもらい、決まったものを書きます。
裾を内側に折り返してまつる、いちばん基本の仕上げ。
縫い方(手まつり・ミシンまつり)も一緒に決める
表に折り返しが出る仕上げ。折り返しの幅で見た目が変わります。
幅を必ず数字で書く
ジーンズなどで、元の裾を切り離して丈を詰め、付け直す仕上げ。色落ちした裾の風合いを残せます。
付け直した縫い目が残ることを先に伝える
仕上がった服をお渡しするときに「このシミ、前からありました?」と聞かれると、店はとても答えにくくなります。覚えていない、とも言えず、前からあった、と言い切る証拠もありません。受付のときにお客様と一緒に服を見て、見つけたものを場所と一緒に書いておけば、その場で答えられます。
明るい場所で、表と裏の両方を。襟や袖口、裾は見落としやすい場所です。
今回直す場所の近くだけでなく、全体を。直したところの隣のほつれは、あとで「直したせい」に見えます。
お尻やひざのテカリは、お客様自身が気づいていないこともあります。
欠け・ゆるみ・動きの悪さ。替えボタンが付いているかも。
鍵や紙幣が入ったまま預かると、どちらにとっても困ります。その場で空にしてもらいます。
アイロンの温度や、熱で跡が残りやすい素材かどうかに関わります。表示が無い服はメモに残します。
書くだけでなく、手元のスマートフォンで写真を撮っておくと確実です。何も見つからなかったときも「なし」と書きます。空欄は「見ていない」と区別がつかないからです。
仕上がり予定日は店の都合で決まり、着る日はお客様の都合で決まります。結婚式、入学式、面接。着る日が分かっていれば、預かりが重なった時期でも、どれを先に仕上げるかを決められます。前日の夕方に仕上がっても、お客様が取りに来る時間がなければ間に合ったことになりません。
受付で「いつお召しになりますか」と一言聞いて、仕上がり予定日の隣に書いておきます。仕上がり予定日は、着る日ではなく、お客様が取りに来られる日から逆算して決めます。Repair Karteでは、受付の「ご希望の期限」に取りに来られる日を入れておくと、修理の一覧に「期限まであと○日」と出て、近づくと行の色で知らせます。着る日そのものはメモに残します。
仕上がったのに、なかなか取りに来られない服があります。困るのは、何日待てばよいのか、そのあとどうするのかを、お客様と決めていないときです。仕上がりの連絡から何日お預かりするか、その期限を過ぎたらどうするかを店で決めておき、受付で伝えて、お客様の控えにも書きます。期限を過ぎた品物の処分などの判断は、専門家に確認してください。
連絡がつながらずに日がたってしまうのを防ぐ方法は、「修理完了の連絡忘れをなくす方法」にまとめています。Repair Karteでは、お預かりの同意事項を受付の画面でお客様に確かめてもらい、その場でサインをもらえます。同意事項の全文は、お客様にお渡しするお預かりタグの控えにも印刷されます。なお、同意事項には最初から標準の文面が入っていて、その中に「ご連絡後2ヶ月以上ご連絡が取れない、またはお引き取りがない場合は処分に同意する」という一文があります。自分の店の決まりと合っているか、使い始める前に確かめて、必要なら書き換えてください。
スーツを新しくするたびに丈直しを頼んでくれるお客様は、店にとってありがたい存在です。そのお客様に「前回と同じ長さで」と言われたとき、前回の伝票の束を探すか、もう一度測り直すか。どちらも、お客様を待たせます。
前回の受付で、1章の「基準・測り方・合わせる靴」まで残っていれば、その数字から話を始められます。Repair Karteは電話番号ごとに修理の履歴をまとめるので、お客様の名前か電話番号から前回のカルテを開けます。ただ、体型や合わせる靴が変わっていることもあるので、「前回は革靴で股下76.0cmでした。今日も同じ靴ですか?」と確かめてから決めます。
1章から6章までを、紙1枚で書けるようにした受付票です。A4縦1枚で、下の段はきりとってお客様にお渡しする控えです。寸法の「基準」と「測り方」、裾の仕上げ、お預かり前の状態は、丸を付けるだけで書けます。改変・店内での配布は自由です。

受付票の項目の考え方は、修理全般向けの「修理受付票・修理伝票の書き方」でも詳しく解説しています。
洋服お直し店でRepair Karteを使った場合の利用イメージです(お客様・品物は架空)。受付からお渡しまで、こんな流れで管理できます。お客様の状況ページと見積もりの承認はすべてのプラン、LINE・メールでの連絡とお客様控えのQRコードはスタンダードプラン以上、来店予約とレジ用バーコードはプロプランの機能です(各段の下にプランを書いています。料金とプランの比較)。
品目「パンツ」と修理内容は1タップで選び、症状を一言。お預かりタグを印刷して品物に付け、サインもその場でもらえます。
プラン: すべてのプラン(フリーは月100件まで) / お客様控えのQRコード: スタンダード以上
お客様は状況ページで明細を見て、ワンタップで承認します。スタンダード以上は、金額を入れて送るだけでお客様のLINE(未連携ならメール)に明細が届き、返事が無ければ決めた日数(新しく登録したお店は5日)で自動でリマインドします。電話で折り返しを待つ時間がなくなります。
プラン: 状況ページでの承認: すべてのプラン / LINE・メールの自動連絡とリマインド: スタンダード以上
お客様は自分の状況ページ(お客様控えのQRコードや、電話番号での照会から開けます)でいつでも進み具合を見られるので、「まだですか」の電話が減ります。部品が届いたら状態を変えるだけです。
プラン: 状況ページ: すべてのプラン(フリーはお店からリンクを案内) / お客様控えのQRコード: スタンダード以上
お客様はそのままお受け取りの来店日時を予約できます。原因と作業内容を書いた完了レポートも一緒に届き、お渡しのときの説明が短くなります。
プラン: 完了の連絡: スタンダード以上 / 来店予約: プロ
修理代の残りが最初から入っているので、一緒に売った品物を足して支払い方法を選ぶだけです。修理内容は佐藤様の履歴に残り、次回「前回は丈直し(シングル仕上げ)でしたね」と言えます。今のレジで会計するお店は、修理完了伝票のバーコードを読み取れます。
プラン: POS: すべてのプラン / レジ用バーコード: プロ / 履歴: すべてのプラン
左がお店の画面に残るカルテ、右がお客様のLINEに届く文面です(実際の文面と同じ形式)。
【サンプルお直し店】佐藤様
■ パンツ/スーツ上下 紺(No.0124)
お見積もりが届きました。
・丈直し(シングル仕上げ) ¥2,200
合計:¥2,200(税込)
【サンプルお直し店】佐藤様
■ パンツ/スーツ上下 紺(No.0124)
修理が完了しました。お受け取りのご来店日時を下のボタンからご予約いただけます。
LINEと連携していないお客様には、同じ内容がメールで届きます。
修理品目と、受付で1タップで入る修理内容があらかじめ入っています。あとから自由に増やしたり減らしたりできます。
修理品目
よく使う修理内容
修理内容に「裾の丈直し(シングル・ミシンまつり)」、メモに「仕上がり股下76.0cm・ピン打ち・革靴に合わせる」のように残します。数字だけでなく、仕上がり寸法か詰める量か、どうやって測ったかまで書いておくと、担当が変わっても同じ仕上がりにできます。
見られます。修理の履歴は電話番号ごとにまとまるので、お名前か電話番号で探せば前回のカルテが開きます。
「ご希望の期限」に取りに来られる日を入れておくと、期限が近い修理が一覧で色付きになり、「期限間近のみ」で絞り込めます。
受付でお客様と一緒に服を見て、シミ・ほつれ・テカリなど見つけたものと場所をメモに残します。お預かりの同意事項は画面で確かめてもらってサインをもらえ、同意事項の全文はお客様の控えに、サインはお店の控えに印刷されます。プロプランなら、見積もりに写真を付けてお客様に見せることもできます。
日本のほか、カナダ・メキシコ・イギリス・アメリカ・アイルランド・ギリシャ・北マケドニア・ヨルダン・バングラデシュ・インドネシア・フィリピンの修理店にもご登録いただいています(2026年10月時点)。英語・繁体字中国語の画面もあり、海外のお店はその国の通貨と時間帯で使えます。英語の案内: Alterations & Tailor Shop Software: Track Orders, Measurements & Pickup Updates
移せます。すべてのプランで無料です。Excel・CSVの台帳、ほかの修理システムの書き出し、紙の台帳や伝票の写真を送っていただければ、運営がかわりに取り込みます。取り込みでお客様に連絡は届きません。次に預かる修理から使い始めることもできます。
フリープランは受付が月100件まで・スタッフ1名で、クレジットカードの登録なしにずっと無料です。お客様へのLINE・メールの自動連絡はスタンダードプランから。新規登録から30日間は、プロプランの全機能を無料で試せます。
無料で試してみる